○意識 [1]

  意識とは静寂であり、調和であり、洗練であり、美しさであり、愛情であり、優しさであり、心地よさであり、喜びであり、楽しさであり、平和であり、純粋であり、無邪気であり、無心であり、直感であり、ひらめきであり、好奇心であり、洞察であり、気づきであり、智恵であり、成長であり、普遍であり、本質であり、永遠であり、全能であり、すべてであり、すべてを知り、すべてを受け入れ、すべてを包み込み、器が大きく、自由で、囚(とら)われがなく、自我も含み、善悪であり、善悪もなく、光と闇であり、光と闇でなく、男性でも女性でもなく、しかし男女両方を含み、区別もなく、始まりも終わりもなく、時間もなく、色も形も匂いもなく、しかしこれらも含み、宇宙が誕生する前からあり、人間の意識のことであり、唯一であり、命であり、魂であり、宇宙や物質や自我という一時的なものをも含み、存在するしないを含み、何もないがすべてを含む。


 砂糖の甘さを言葉の説明では伝えきれないのと同じで、言葉で意識を完全に説明することはできない。ただ意識として在ること。


 意識として在るために、次のことを行ってみる。目をつぶってゆっくり鼻から息を吸い、口から吐く。この呼吸に意識を向けてみる。呼吸に意識を向けていると、思考を意図的に止めることができ、その間は無心になる。その時、頭の中には意識だけが残るので、その意識を意識する。意識に気づくとも言う。その時、思考はないので欲望も苦しみもなく、「私」という自我もない。自我とは思考のこと。こうして常に意識に気づき、意識として在る。



 呼吸に意識を向けるだけでなく、運動や芸術でも1つの取り組みに集中していると無心になる。睡眠と同じように無心になる行為を人は心地よく感じ、喜ぶ。意識とは心地よさや喜びのことでもある。ここでいう喜びとは、最高に幸せという一時的で極端な感情のことではない。


 子供のように無心になって遊ぶことは楽しい。それは思考がない状態。意識とは楽しみでもある。


 人間が純粋に創造を行うとき、その前に直感がある。その直感は無心の意識のみの時やってくる。つまり無から有が生じる。有は無があるから存在する。宇宙の創造も、無である意識がビッグバンによって、有である宇宙を造り出した。つまり宇宙の以前には意識のみが存在した。


 巨大な宇宙も意識という何もない入れ物の中に生み出された世界。よって人間は個別に意識を持っているのではなく、全ては意識の中で生き、意識によって繋がった存在。人間がその意識を認識できるようになったのは、脳が発達し、思考できるようになったため。


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