○直感 [2]

  無心になるには、誰にも邪魔されず1人になる時間、孤独、暇な時間が適していることがある。孤独は寂しいもの、友達がいなくて虚しいものなどネガティブな印象もあるが、直感を得たり、内観して精神面を向上させるには孤独が適している。


 直感を掴むとはとても単純な行為であり、考え出すというよりも無心になって頭に浮かんだものに気づき、それに素直に従うだけとなる。直感は一瞬にして頭の中に用意されている。


 スポーツなどでも直感的に体が動いたプレーというのは、素晴らしいプレーが多い。そのプレーの一瞬前に「こうするべき」という閃きがあり、それを実行すると必ず良い結果になる。実行するというよりは、自然と体が動いたという表現が近い。反対に不安や恐れが頭を占めている時に良いプレーはできない。物作りにおいても、無心で出来たものは良い物になる。直感に従った行動や生き方というのは良い結果を生み、それは人間を含め生物の本質的な生き方であり、本来持つ能力が最大限に発揮される生き方でもある。つまり無心になるとは静かに何もしないということでもあり、その中で直感がやってきて、成り行きに身を任せて行動するということでもある。


 取り組む事柄がその人に適していれば、そうでない事柄より直感が得やすくなり、自然と行動に自信が溢れ、堂々とし、魅力的になる。つまり天職、適職である。しかし他のことをすれば、平凡な能力しか発揮されなかったりする。つまり誰でも得意なことを見つければ驚くような力を発揮することができ、何が向いているのか自己探求すれば良いわけで、子供のように好奇心があれば取り組んでみると、天職、適職は見つかりやすくなる。大人でも趣味の領域にそれらが見つかりやすい。天職や適職はそれを行なっていることが自己表現であり、喜びでもある。ただ天職の場合は人生や命をかけた使命感があり、見返りを求めず与えることに徹することができるが、適職は金銭などある程度何かの見返りを求める。それが2つの違いと言える。


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