○第一に誠実、その次に実力のある人物を推薦する [2]

  もし誰かを見て「あの人は嫌な性格ではないが誠実かどうかはわからない」と悩む人がいた場合も、誠実と言えるほどではない。誠実と不誠実の間には、相手の態度によって自分の態度を変えるという人もいる。良い態度で接してくれれば良い態度で接し返し、逆も同じというように。誠実な人は嫌なことをされても、自分の道徳心に従って行動でき、仕返しをしない。


 誰かと問題が起きた時、誠実な人物は相手に勝とうとするのではなく、話し相手の立場にも寄り添い、対話を通じて理解を深め、できるなら仲間となって行動しようとする。つまり敵を作らず、友好的に解決しようとする。だから平和な関係が築け、平和な社会が築ける。つまり何があっても心の中が平和な人が、平和な状況を作り出す。


 反対に貨幣社会では、政治でも企業でも生き残るための獲得が根底にあり、獲得欲の強い男性がリーダーのポジションを占める割合が高い。ただ、相手を負かそうとする人は恨みや妬みが増え、敵も増える。そうすると平和な社会は築けない。プラウトヴィレッジでは、内面に争いがない平和なリーダーが必要になる。男は腕力が強く、攻撃力が高いからいざという時頼りになるという考えでリーダーに推薦すると、その攻撃は自分が住む場所に返ってくるかもしれず、平和な社会は築けない。



 こうして自治体の推薦選挙では、「誠実さ」をまず第一優先で長を選ぶ。平和で安定した社会は人間の内面から生み出される。それは内面の静かな人物のみが可能。欲に振り回されている人物のもとでは、不平等な判断、不正、派閥争い、いじめがおこる。


 ただ、誠実だがリーダーとして能力や実力がない人の場合、自我が強く攻撃的な人物からはただ優しいだけの人というように下に見られることがある。よって誠実な人物が複数いた場合は、その人物がすでに何かを成し遂げてきていたり、実力や成功体験があるかを見る。例えばすでに組織のリーダーとして何かの結果を出していたり、個人でプロレベルの技や知識を身につけていたりなど。成功体験がある人物はすでに一定の経験値があるため、物事を進めるときに成功の道筋をイメージしやすく、組織を成功に導きやすい。つまり誠実さと実力の両方があると、万人からの理解を得やすくなる。


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