○自我 [2]

 人間は意識という愛情を根底に持っていながら、自我の雲がその表面を覆い尽くしている。自我の雲が薄くなるにつれ、人は愛情ある言動が多くなる。



自我への囚われが強い人ほど、性格が悪くなる。囚われが薄い人ほど、性格が良くなる。


意識と自我について無知であると、問題と苦しみが生まれ続ける。


自分がいつも無意識に起こる思考に苦しんでいると気づくことで、自我から距離をとることができる。


自我への囚われが強いほど、人生の苦しみが強く多くなる。


自我に囚われると愚かな行為が増える。人が愚かに見える時は、自分のことだけ考えて行動している時。勉強ができる人でも愚かということがあり、勉強ができなくても清く正しいという人もいる。


欲望で行動する人は最終的に自滅する。


欲によって築き、欲によって潰す。


プライドが高いと、その鼻をへし折られる時がやって来る。プライドも「私」という自我。人生はいつかどこかで恥をかくようになっている。


欲が強い人ほど大きな痛みを経験して悪い習慣に気づく。欲が少ない人は小さな痛みで気づく。


人は自我があるため苦労を感じる。ただ苦労は奥深い人間性へと成長させるきっかけ。


自我があると深い悲しみを経験するが、それは他者への思いやりを育む。


自我があると挫折も絶望もする。人は絶望すると死の扉が目の前に見え、死ぬか耐えるかの選択に毎日迫られる。


絶望した時に見える景色がある。延々と続く灰色の雲、崖の淵に立つ自分、毒の沼に浸かっている自分、一人だけ深い穴に転げ落ちていく様子など。その時は一生治らないのではないかとも感じる。


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