○発電と蓄電 [3]

 家電の消費電力の目安(1kWhは1000Wh)

・電子レンジ 1500W / 使用時間が短いので1500W×12分(0.2h)=300Wh。

・炊飯器 1300W / 1時間の使用で1.3kWh。

・ドライヤー 1200W / 使用時間が短いので1200W×6分(0.1h)=120Wh。

・エアコン 660W / 1日8時間使用すると5.280kWh。

・冷蔵庫(450L) 250W / 1日24時間使用すると6kWh。
・液晶テレビ(42型) 210W / 5時間の使用で1.05kWh。
・デスクトップパソコン 50~150W / 10時間の使用で500Wh〜1.5kWh。

・ノートパソコン 20~30W / 10時間の使用で200〜300Wh。

・LED電球 7W / 6時間の使用で42Wh。


 これに家庭用風力発電を加えれば、風が吹いてる時は電力が少し上乗せされる。風力発電もプロペラ式ではなく、垂直軸型の風力発電にすれば横に回るので全方向の風に対応できる。

 これらを住居の発電と蓄電の基本にすると、電線をつながなくても家単体で電力を補えるオフグリッドとなる。これは地震など災害があったときに助けとなる。

 この微生物発電を自治体のあらゆる場所で行い、発電量を増やしていって運営できればそれで良いが、さらに大きな電力が必要になる。そのため次に検討する発電方法は、日本の企業が開発した海や川などでの振り子式潮流(ちょうりゅう)発電となる。

 海の波は常に動いているため、振り子式の潮流発電は昼と夜に関係なく安定的に電気を供給でき、構造がシンプルなため大規模設備を必要としないことが大きな理由。あとは設置数を増やして合計の電力量を上げる。

 
 発電の別の方法としては、東京の大学の教授が開発したマグネシウム電池となる。これは負極側のマグネシウムと、正極側の炭素系材料を塩水に浸すことで電気が取り出される。これの良い面として、マグネシウムは海水に約1800兆トン含まれていて豊富にあり、世界中で利用できること。もう一つは使用済みの酸化マグネシウムを1000℃以上で熱することで、もう一度マグネシウム電池として利用することができることがある。
 同教授は電力を使わず鏡で太陽光を集めて、それをレーザー光にして酸化マグネシウムに照射し、酸素を分離して再びマグネシウムとして再利用できる装置や、海水からマグネシウムと塩を取り出す淡水化装置も開発している。
 実験で使われたマグネシウム電池は、幅16.3cm、奥行き23.7cm、高さ9.7cm、注水後の重さ約2キロで、出力は最大250W。冷蔵庫(450L)250Wが1時間動かせるほどとなる。これを5個、10個と連結すると、さらに大きな電力が必要な機器への給電も可能となっている。マグネシウム電池16kgを搭載した車なら、500kmを移動できると述べられている。
 海水を淡水化をする時に塩とにがり(塩化マグネシウム)が残るが、この塩化マグネシウムにレーザー光線を当てるとマグネシウムが生まれる。またマグネシウムは砂漠の砂などにも豊富に含まれているとしている。10tの海水からはマグネシウム13kgが取れるとし、これは1か月分の標準世帯の電力に相当する。

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