6章 プラウトヴィレッジ ○サーカーのプラウト主義経済

  1959年にインドの哲学者P.R.サーカーは、プラウト主義経済(PROUT)を提唱している。これは「Progressive Utilization Theory」の頭文字をとったもので、資本主義や共産主義に代わる社会制度。


下記はその要点。

・人間には物質、知識、精神があり、その3つのバランスが重要である。

・人間は幸福を無限に追求しようとするが、物質的なものはそれを永遠には満たせない。満たせるのは無限につながる精神だけ。

・精神性の実践、文化遺産、教育、固有の言語表現という4つの基本的な権利の保障。

・世界連邦を樹立して人類の統合を目指す。

・地域での自給自足を推進する。

・土地など天地万物は人類の共有財産。その管理運用の権限は、精神性が高く、ふさわしい能力のある人に与えるべき。

・世界中の全ての人々が食料、医療、教育、住居といった生活に必要なものを享受できるようにする。

・地球上の全ての動植物の完全な安全が保障されること。

・科学技術の進歩だけが人間を幸福にするものではない。マイナス面が完全に除去され採用される新発明は人類にとって完全な進歩だが、除去できなければ採用しない。


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