○意識 [8]

  自分の周囲の状況は自分の心の反映となっている。自分を優先する人は周りに敵が増え、生きづらくなる。全体の善を思い行動する人は、周りも友好的になり平和になる。


 無心を維持し内面が平和な人は、誰かの陰口や噂話も言わず、批判や攻撃されても仕返しせず、黙って耐える。もしくは気にせず、それが過ぎていくのを見守っている。


 内面が平和になると、その人と接する人々も安心して平和になる。内面の平和は、欲望や分離を生み出す思考から自由になっている状態。


 意識としてあるとき自由があり、心としてあるとき束縛される。



「この人は苦手だ」と思っていると、雰囲気で相手に伝わっている。誰かへの苦手意識や敵意も過去の記憶からくる思考。その思考は次の言動となって現れる。好きになる必要はないが、無心になって相手に嫌な気分を感じさせないことが、人間関係を悪化させない鍵。


 生活する中で、頭で考えて打開できない状況に陥った時は前向きにあきらめて脱力し、無心になって成り行きに任せる。すると邪魔していた思考が消え、直感が入り込む隙間ができ、解決案や進むべき道が見えてくる。


 意識に任せ直感に従うと、目の前の難しい問題が完全に解決できなくても、それが布石となり別のタイミングで改善されることもある。


 故意に何かをして動くより、成り行きに任せて生きると物事のタイミングが合いだし、スムーズに事が流れるということを体験する。それに慣れてくると困った時も慌てなくなる。


 無心が習慣化されてくると、苦難に出会っても苦難と思わなくなる。


 様々な出来事が起こって複雑になり、感情に圧倒されそうになれば、何もせず静かにする。やがて次の一歩が自然と見えてくる。


 するかしないか迷った時や判断に迫られた時は、いったん立ち止まって無心になる。進むのが自然に感じるなら進む、退くのが自然なら退く。進むべき直感の時は迷わず進む決心ができ、進まない判断ができた場合はそこまでの衝動ではなかったということ。ただいったんしないと決めても、やはりその衝動は抑えられず結局するということもある。


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